び―えふメモ

書いたり書かなかったり

2022年読んでよかった小説とマンガ

こんにちは。び―えふです。

今年も楽曲10選やろうかと思ったのですが、なんか決まんなかったので今年読んだ新しめの小説とマンガを少し整理してみることにしました。(小説:2マンガ:7)

(注:あらすじはwikipediaとかその他から適当に持ってきてます) 

 

 

言葉は水滴みたいに

著者:黒川明 マンガ(読切)

 

亀田。職業「医師」。病院で診察業務を行う彼の元を訪れたのは、7年前に離婚した元嫁だった。新しく築いた家庭を明るく自慢する彼女だったが、生存率30%の大病を患っていることがわかり...

二度ともとに戻らないけど、過去の思い出や経験をよかったよねって回想して、それを踏まえて現在どう向き合うとか考える話が好きすぎる。

蛇口はしっかりしめましょう。

 

 

0088

著者:無次ムジナ マンガ(読切)

塔に閉じ込められているのは0088。それを憧れの目で見つめるのはみなしごのユタ。0088の部屋に招かれたユタだったが…?

ディストピアで繰り広げられるガールミーツガールのSF作品です。序盤から中盤にかけて伏線をちょいちょい貼って最後でごっそり回収するのがめちゃ素晴らしいです。

結末が美しすぎて開いた口が閉じられませんでした。

 

 

葬送のフリーレン

原作:山田健人 作画:アベツカサ マンガ

魔王を倒した勇者一行の“その後”。
魔法使いフリーレンはエルフであり、他の3人と違う部分があります。
彼女が”後”の世界で生きること、感じることとは--
残った者たちが紡ぐ、葬送と祈りとは--
物語は“冒険の終わり”から始まる。
英雄たちの“生き様”を物語る、後日譚(アフター)ファンタジー

この作品は非常に長生きな種族であるエルフの魔法使いのフリーレンが主人公です。

彼女は冒険に連れだした勇者ヒンメルの葬送をきっかけに、人間を"知る"ための旅へと繰り出します。

基本的に一話完結が多く、中編や長編がちょいちょいあります。どちらも面白いのですが、私は前者の話がとても好きです。前者は大体話の構成が決まっており、町や村についてイベントが起こる→フリーレンの回想→なんやかんやでイベント解決(ごめんなさい、めっちゃざっくりです...)みたいな感じになっています。

私は回想の部分が気に入っていて、なんというかとてもあったかいんですよね...

今回も一緒に旅をする仲間がいるのですが、それが勇者一行の弟子で、かつての仲間の姿と重なったり、フリーレンが数十年越しに勇者ヒンメルの言葉の意味に気づかされたりします。

 

アニメ化も決まりめちゃワクワクしています。サンデーうぇぶり(アプリ版)で広告見れば毎日4話ぐらいずつ読めるのでよろしければ読んでみてほしいです。

 

 

春夏秋冬代行者

著者:暁 佳奈 イラスト:スオウ 小説

「春は――無事、此処に、います」
 世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。
 いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。
 暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンでお馴染みの暁 佳奈先生の作品です。

この作品の世界には四季をもたらす力(超能力)を操ることが四季の代行者が4人存在し、彼らが力を日本中で振るわないと四季はめぐってきません。彼らはあまりに強大な力を持つため、神のように崇められている一方、四季をもたらすだけの人柱のような扱いも受けています。物語は誘拐され行方不明になっていた春の代行者:花葉雛菊の帰還から始まります。しかし、彼女は誘拐前の人格を失ってしまっていた...

(補足:以上の設定以外は現代の日本と殆ど変わりません。)

現在春編2冊夏編2冊で計4冊刊行されています。基本的に群像劇のように進んでいくのですが、各編でメインの陣営が異なります。

この作品を読んでいて面白かったのは、現代に四季の代行者いう異物が存在する世界観の中で、物語の中では数100年くらい前みたいな会話してるのに、ふとした日常会話の中でゲームとかスマホみたいな言葉が出てきて、現代に引き戻される感覚に陥るところでした。

 

 

花は咲く、修羅の如く

原作:武田綾乃 作画:むっしゅ マンガ

人口六百人の小さな島に住む少女・花奈は、島の子どもたちに向けて朗読会を行うほど朗読が好きだった。
花奈の“読み”に人を惹きつける力を感じた瑞希は、自身が部長を務める放送部への入部を誘う――。
朗読の技術を学ぶことはもちろん、普通の学校生活も花奈にとっては未体験なことだらけ。
放送部のメンバーたちと様々な“はじめて”を経験し、少しずつだけど前に進んでいく。

響け!ユーフォニアムでお馴染みの武田綾乃先生の作品が好きすぎて連載開始から追っている作品です。

読む前の第一印象は朗読を漫画で描くの難しそう...でした。しかし、そんな心配を吹き飛ばすほどの素晴らしい演出がなされていて毎巻楽しく読んでいます。

どのキャラも芯が通っていて好きなのですが、私は特に夏江杏さんが好きです。バチバチな女は最高なので。

あと春山花奈(主人公)ほわほわむんむんしすぎだろ...(1巻のおまけで頭に鳩乗ってる)

現在3巻で放送部のメンバーとの交流の段階ですが、今後大会が始まったりするとまたキャラが増えたりしそうです。

 

最後にこの作品の魅力が一発で伝わるPVを貼るのでぜひこちらをご覧になって下さい!



 

性別「モナリザ」の君へ。

著者:𠮷村旋 マンガ

性別がない状態で生まれ、12歳ほどで、それぞれ性分化が起きるという世界。幼馴染のしおりとりつは、すっかり性分化してしまったというのに、ひなせは高校3年生になった今も性別がないままだった。性的欲求というものが一切なく、恋愛に対する理解もあまりないひなせだったが、男性となったしおりと女性となったりつから同じ時期に告白されたのを機に、3人の幼馴染みの関係は変化を見せていく。

この作品は今朝読み終わった作品です(笑)

正直、1巻読んだとき失敗したかなぁと思ったのですが、自分を信じて読み進めました。失敗したと思った理由は、幼馴染であるしおりとりつの告白が「ひなせを異性変みせるから付き合って欲しい」という内容だったことです。これに対して私はめちゃくちゃモヤモヤしました。実際その感覚は正しく、巻が進むにつれてこのことに向き合っていくような流れになっていたので私的には杞憂でした。

人として誰かを好きになれたらいいけど、実際人を好きになる際には性別は切っても切り離せないよねっていう話など、性別に関わるあれこれや葛藤が様々な視点から描かれていてとても読み応えがある作品でした。本編は8巻までで9、10巻は番外編といった感じでした。私的には8巻までで欲しかった回答は得た感じがしたので9、10巻はあったらいいよねくらいノリで読んでいました。

また、作画がただの白黒だけではなくとても色鮮やかにブルーが使用されており印象的です。私は電子書籍で読んでしまったのでわからないのですが、紙だとどんな感じの発色なんですかね?普通のマンガの紙に色が付いてるとちょっと特別な感じがしていいですよね。

 

 

夏の魔物

著者:ノムラララ マンガ

村田くんのことが ずっと大好きだったのに。この気持ちは、恋じゃないの?――
別クラスの佐藤さんに告白された、オメガの村田くん。けれど、そんな佐藤さんが村田くんに迫っていく様子は、完全にアルファのもので…。

オメガバースものです。私はこの作品を読むまでオメガバースが何なのか全然知りませんでした。

オメガバースでは男女といった性別のうえに「アルファ」「ベータ」「オメガ」の3つの「第二の性」を持ち、オメガは男性であっても妊娠が可能になっている。

βが人口の大多数を占め、αよりもさらに希少なのがΩである。発情期のΩは、男女関係なくαやβに強いフェロモンを発するようになる。αとΩの話になることが多い。

BLでは割とあったりなかったりする設定みたいです。

本作品ではΩ性の男の子とα性の女の子の物語です。

私が一回目読んだときは脳が追い付かない感じで、よくわからんけどなんか終わっちゃいました。読み終わった後に著者様のツイートを漁っていたところ以下ツイートを見つけました。

あああ~~~(絶叫)村田くんが~~~となりました。

1話で佐藤さんのクラスの女子が体調不良で帰ったときにその時同じ気持ちになったって、そういうことか~とめっちゃ腑に落ちました。

 

追記:著者様のツイート見たら大分読み方変わったけど読み返したらまたよくわかんなくなってワロタ また読み直します

 

 

きたない君がいちばんかわいい

著者:まにお マンガ

瀬崎愛吏と花邑ひなこ。クラスではグループもカーストも違う彼女たちには、人には言えない秘密がある。放課後に化学実験室で行われる、目を塞ぎたくなるような情事。それは、愛と打算と性癖に満ち溢れた二人だけの儀式だった…

共依存百合の極地のひとつだと思います。

1年くらい前に初めて1話を読んだとき、面食らって読むのをやめたことを今になってめっちゃ後悔しました。1巻読み切れれば最後まではあっという間に読み終わります。

愛吏の家にひなこが通うようになってから徐々に崩れだして、最後にすべて崩れた後には何も残らないのが恐ろしすぎて戦慄してしまいました...

↑白いところハイライトすれば見える

 

全人類結末を知らずに最後までたどり着いて戦慄してほしいのでなにも書けん...

 

 

私の初恋相手がキスしてた

著者:人間入間 小説

うちに居候をすることになったのは、隣のクラスの女子だった。ある日いきなり母親と二人で家にやってきて、考えてること分からんし、そのくせ顔はやたら良くてなんかこう……気に食わん。お互い不干渉で、とは思うけどさ。あんた、たまに夜どこに出かけてんの?


 水池さん。突然部屋に転がり込んできて、無口だけどやたら顔だけはよくて……そして、恐らくは私の初恋相手になった人。

 彼女はお金で買われていた。
 目の前で怪しい和服の女とキスをしていた。

 思考する間もなく、チキと名乗るその女は告げてくる。

「じゃあ三人でホテル行く? 女子会しましょう」

 私が?
 水池さんと、彼女と付き合っている女と?

 …………地獄か?

突然、星高空の家に居候することになった水池海。高空は夜に出かける海を追ってみると女子高生を売春する陸中チキという女と会っていることを知ります。

この作品は面白いですが読後感がめちゃくちゃ最悪です...

著者様は「安達としまむら」読んでいること前提で書かれているそうです。

陸中チキは海や高空が欲しいものを全てを与えられる完全無欠人間でかつ拒まない人間であるところが一番最悪なところです。この悪い女は何を考えているかわからないところも最悪です。

地獄か???

 

以下あだしまと色々ネタバレ

あと一年陸中チキとしまむらが出会うの遅かったら、しまむらがどうなってるのか考えるのも恐ろしいですね...

いくら考えてもぶっ壊れちゃった2人は帰ってこない...

安達としまむら」と「私の初恋相手がキスしてた」あまりに対極の作品でつれ~~~

 

 

安達としまむら」を読んでいる方は是非読んでみてはいかがでしょうか...?

 

 

感想

ここまで、こんなにまとまりのない記事を読んでいただきありがとうございました。

本当ならもっと色んな作品の話をしたかったのですが、書いている間に年を越えてしまったので取り敢えず形にして出すことにしました。

2022年は読むジャンルが百合に偏りすぎたので2023年はもっと色々読みたいですね...

 

最後に2022年の思い出である志村貴子展の写真を貼って終わります。

 

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それでは~~~